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借り入れ返済能力と利益償還不足

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利益償還とは

利益償還は一言で言ってしまえば、事業で得た利益から、借り入れた事業ローンなどの返済に充てることを意味します。
自分のお小遣いで考えれば、とても簡単な話であっても、会社の経理上の話で、専門用語が出てくると途端にわかりにくくなってしまいます。
実はとても簡単な話なのに、日本の経理はとても難しくなっているのですよね。事業融資を受けるには、その返済をしていく能力が当然必要となります。
融資をする側にとっては、利益償還がどれぐらいあるのかというのはとても重要です。経理の専門用語を使うと、わかりにくいですが、実は、とても簡単なことなのです。
100円借りてきて、100円分の仕入れをして、130円で売ったとします。100円は次の仕入れに回すので、返済に使えるのは、30円です。
ただ、自分の利益や、人件費など経費もあるでしょうから全額を返済に充てるというのは無謀ですよね。ですから利益の30円のうち10円を返済に当てるなどに設定します。
利息分もありますから、おおよその計算で11回ぐらいの返済で、全部返すことができるでしょう。確実に利益償還になっていますから、これならばとても健全です。
十分な返済能力があり、融資する方も喜んで貸してくれる状態です。

利益償還不足=資金繰り償還

しかし、仕入れをしても売り切ることができなかった場合どうでしょう。
たとえば売り上げは100円しかなかったら、返済をしてしまうと、80円しか残りません。つまり次の仕入れでは、80円分しか仕入れることができません。
これを繰り返していくと、返済分に使ってしまって、どんどん仕入れが縮小していき

仕入れ資金がなくなります。
このような状態で返済するには、売上金を返済に充てたり、 新たに借り入れを行って返済に充てることになります。
このように利益償還不足で、利益でない部分で返済する状態になった返済を資金繰り償還ともいいます。
資金繰り償還は利益償還不足を一時しのぎするだけの状態なので、いつまでも続けることは当然できません。一時的に利益償還不足になりまた回復するという状態であればいいのですが、それが常態化してしまえば、当然破たんするしかありません。
また回復はするものの度々利益償還不足で資金繰り償還を繰り返すようであれば当然融資をする方からの評価は下がり、新規融資をしてもらえなくなったり、資金回収に動くことになりえます。
つまりかなり危険な状況にあると考えることになります。

創業時の利益償還不足

創業時は、は利益償還不足になることがあるでしょうが、できるだけ早く、健全な利益償還状態に持っていく必要があります。そのため日本政策金融公庫などでは創業資金に、返済猶予が数年もうけられていますので、創業時はできるだけ返済猶予がある事業資金の調達をした方がいいです。

事業継続と利益償還

既に軌道に乗った後の事業が、利益償還から、償還不足になった場合は十分注意さ無ければなりません。もちろんその理由が新規事業などで予測通りの一時的なことであればしかしが無いことですが、売れ上げが落ちたり、見込み違いで起きた場合はとても危険です。
財務状況が悪くなれば、新規の借り入れも当然困難になりますからね。事業を継続していくならば、常に利益償還不足にならないように気を配っていく必要があります。

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