事業ローン比較|事業資金借換え調達ガイド

事業資金の調達先

事業資金の調達先は、政府系の公的な金融機関、自治体が扱う制度融資、銀行、事業資金貸金業者等があります。
これらの事業ローンを比較すると、金利が低いほど審査は厳しいですし、借りられるまでに時間がかかることが分かります。

条件を優先するのであれば、日本政策金融公庫ですが、急いでいるのであれば、対極にある事業資金融資の専業業者と言えるでしょう。

公的機関の事業ローン

日本政策金融公庫
都道府県の制度融資

公的金融機関からの調達

真っ先に考えるべきなのは、日本政策金融公庫ですね。金利が低く返済もとても有利です。ただし審査には時間がかかりますし、書類作りのノウハウも必要です。

公的金融機関で実際は借りていない中小零細の事業主さんは多いでしょう。審査が厳しそうだし、面倒だし、借り方が分からないというのもあるでしょう。でもピンチの特に使える制度もあるので融資の仕組みや制度を知っておくのは重要です。

地方公共団体の事業融資

事業を行っている県や市の事業融資制度を利用すると有利な金利で借りることができます。
最近は殆どの都道府県が直接融資するのではなく、信用保証協会などを利用して、銀行から融資を受けやすくしたり、利子の補てんをするなどの間接的な融資になっています。

民間の事業ローン

民間の金融機関での融資を受ける順番は、銀行、信用金庫、そして最後にビジネス金融業者です。順番を間違えると、その上の金融機関からは借りることが難しくなりますので注意しましょう。



銀行のビジネスローン

代表的な銀行のビジネスローンを上げてみましょう。

武蔵野銀行|むさしのビジネスローン「応援力」

融資限度額は300万円までです。
10万円以上で10万円単位で貸し出しがされます。
返済期限は1年以上5年以内です。
保証人は株式会社では代表の方が必要ですが、個人事業主の方は不要です。
融資には、事業歴2年以上であって確定申告などをしてその証拠がはっきりしていることと、融資契約時に満20歳以上65歳未満であることの2つの条件をクリアしている必要があります。
金利は、100万円以内が年14.0%、300万円以内が年12.0%となっています。

ビジネスローン「融活力」三菱東京UFJ銀行

三菱東京UFJ銀行の関連税理士を使っていると受けられるローンです。
事業歴2年以上で、決算書をしっかりと作れ、マイナス事業でなく、税金の未納がないことが条件となっています。
金額は大きく5000万円以内ですが、利子は低く年2.1%から9.0%となっています。
返済期限は最長3年までです。ただ、三菱東京UFJ銀行との取引が1年以上の人は信頼があるので5年以内となっています。

ビジネスセレクトローン・Webレポートローン 三井住友銀行

事業歴2年以上、三井住友銀行との取引窓口で取引可能なエリアで活動していること、負債がないこと、税金の未納がないことが条件となっています。
借入限度は1億円で、返済期限は最長7年です。(据置期間の設定も可能です)
金利は2.125%からで、固定金利や各種金利優遇制度などもあります。金利は審査によって決められます。
事務手数料がかかります。
初めての人は75600円で、借入金額が3000万円以上の場合は97200円です。
常連の方は32400円で、借入金額が3,000万円以上の場合は54000円となっています。

スタービジネスカードローン 東京スター銀行

短期に返済を行い、その代わり審査も早いところが売りですね。
事業歴1年以上で、契約時の年齢が満20歳以上満69歳以下の方、オリックス・クレジット株式会社の保証契約を結べる方が対象となります。
全国のゆうちょ銀行など提携金融機関のATMで引出しできるのが特徴ですね。
利用限度額は50万円以上500万円以下で。
1年の契約期間で 1年ごとに自動更新させます。ただ、契約期間満了日の時点で満70歳になると更新ができません。
金利は年利6.5%から14.5%です。
返済方法は毎月4日に金利が自動的に引き落とされるようになっているシステムになっています。
遅延すると損害金利として年利14.5%となるので気を付けましょう。
事務取扱手数料などはありません。

みずほ銀行事業ローン

多種多様な目的でローンを組めるのが特徴です。金利などは審査によって決まります。
フランチャイルズサポートも行っています。経営ノウハウや販売ルートを買って、その企業の看板を使って起業するのがフランチャイズですが、実質事業歴がないため、融資の対象にはなりにくいです。例えばコンビニエンスストアの店長になるには300万円必要なのですが、その資金を融資してくれる数少ないローンということになりますね。
また、商工会議所等経済団体や、宗教団体、NPO、市民団体などの団体などにも融資してくれます。

スモールビジネスローン 東京都民銀行

対象者は、東京都民銀行と初めての融資取引のない方、従業員数30名未満の法人であるころ、事業歴2年以上の方、青色申告されている方となります。
融資金額は、50万円以上1000万円以内です。
融資できる期間は原則7日以上6ヶ月以内となります。
融資利率は年4.0%から9.0%で完全に固定金利です。
返済方法は一括と分割があります。
必要書類は1年以上の活動した証拠となる書類ですが、条件によっては個別他に必要となるものもあるそうなので、予め問い合わせておいてください。

アーバンフリーローン 関西アーバン銀行

個人でも大きなローンを組めることが特徴です。
条件としては、申込時年齢満20歳以上完済時満76歳未満の方で、継続して安定した収入がある方、保証会社へブラック登録されていない方などです。
事業目的ではなくても自由に使えます。
融資金額は10万円以上500万円以内です。但し、事業資金の場合は、10万円以上300万円以内となります。
融資期間は6ヵ月以上15年以内と非常に長いです。(1ヵ月単位)
但し、事業資金の場合は、6ヵ月以上7年以内となります。
それでも長いですね。
融資利率は審査によって固定金利が決まります。
保証料はご融資利率に含まれております。
年4.0%から年13.5%までです。

はまぎんスーパービジネスローン 横浜銀行

高い融資額と長期の融資が特徴ですね。その分、審査も厳しいようです。
条件としては、売上高10億円以下の中小企業であること、事業歴2年以上あること、滞納がないこと、そしてこれが特別なのですが「金融保険業」「不動産業」「パチンコホール」のいずれでもないこと、会社法上の会社であることの全てが揃っていないと融資できません。
融資額限度は5千万円です。
利息は平成29年10月1日現在、
固定金利:年2.75%から
変動金利:年2.95%から
となっています。
元金均等返済は5年以内で良いことになっています。

αBANKビジネスクイックローン 京葉銀行

条件は、事業歴2年以上の法人であること、京葉銀行の本支店窓口で取引可能なエリアで活動していること、税金の未納がないことの3点が揃っていれば大丈夫です。
融資額は100万円以上3,000万円以内です。
そして、融資期間は5年以内もあります。
融資利率は変動金利で、連帯保証人は代表者1名以上のみ必要です。
申し込み時の必要書類として、会社概要等の事業内容がわかるものと、決算書の原本2期分以上、その他、必要に応じて別途書類を依頼する場合があるので、まずは問い合わせてみてください。
長期で長く借りられるので、しっかりとした基盤がある人にはおすすめです。

ビジネスクイックローン 静岡銀行

その名の通り、クイックな審査が売りですね。最短で即日で仮審査が通ることもあります。

条件は、保証会社でブラックリストに載ってない方、申し込み時の年齢が満20歳以上かつ完済時満76歳未満の方、静岡銀行に預金を持っている方、静岡近辺の営業区域内で事業を営んでいる方、の全部を満たす必要があります。

基本的に静岡県民のローンですね。
融資金額は50万円以上500万円以内で、融資期間が10年以内という非常に長いのも特徴です。返済回数は6回以上120回以内です。

金利は、「年5.0%」「年8.0%」「年14.9%」の3つがあり、そのどれかから審査で決定されるという方式を取っています。
また、融資金額が300万円を超えない場合は確定申告の紙なども必要ありません。

ビジネスローンKIZUNA 東日本銀行

条件としてまず、「東京都・茨城県・栃木県・埼玉県・千葉県・神奈川県内」の関東エリアで事業をしていること、事業歴2年以上であること、年齢が満20歳以上満69歳以下で、証書貸付の場合は更に完済時の年齢が満75歳以下であること、業種が信用保証協会利用対象業種または農林水産業であること、手形交換所または電子債権記録機関の取引停止処分者でないこと、保証会のブラックリストに入っていないこと、など特定された条件であることが特徴です。
お使いみち
限度額は10万円以上500万円以下で、創業資金の場合は300万円以下です。
利息は「年6.5%以上」「年9.0%以上」「年14.5%」
から審査に応じて決定されます。

常陽ビジネスローン「クイックJ」

常陽銀行は「茨城・栃木・福島・宮城・千葉・埼玉」に本社を置く法人と個人事業主であり、なおかつ1年以上の活動がある方という地域密着型のビジネスローンになります。
限度額は100万円以上1000万円以内です。
カードローン形式の場合は最高500万円で、月使えるものも平均月商の範囲内です。
利率は3.60%から12.10%で、
カードローンの場合は5.10%から12.10%です。

信販会社のビジネスローン

信販会社が出しているビジネスローンも結構あります。

セゾンファンデックス カードローン

(個人事業主専用)SAISON FUNDEX VIP
20歳から65歳までの毎月定期収入のある電話連絡可能な個人事業主の方というシンプルな人を対象に融資しています。
融資金額は1万円から500万円。
年利は6.5%から17.8%です。
遅延損害金は年率9.49から20.00%。
返済は最終借入後原則5年で1回から60回までの支払いで返済します。

個人事業者専用ローン/ビジネスプラン

(アプラス・新生銀行グループ)
20歳以上65歳未満で安定収入のある業歴3年以上の個人事業主に10万円以上200万円以内の融資を行います。
貸付利率は14.40%から16.80%です。
遅延損害金利率は20.00%です。
30万円以下は36回以内、30万円超100万円以下は60回以内での返済になります。
借りやすい個人事業主用ローンですが、ビジネスプラン借入計画書を作成しなければいけないなどの一定の努力は必要です。

楽天スーパービジネスローン 楽天カード

楽天カードが行っている楽天市場に出店している業者向け専用ローンです。
利用可能枠は50万円から3,000万円です。
支払い回数は月に1回支払うとして、原則3回から36回となっています。
利率は3.0%から15.0%と安いですね。
遅延損害金は20.0%かかります。
契約は全てネットで完結できるというお手軽なメリットがあります。
楽天が楽天市場を盛り上げるためのローンですね。

CREST for Biz(個人事業者専用ローン)オリコ

個人事業主専用カードです。
融資額は
「年収の3分の1」
とされていて、
「最高300万円」です。
利率は6.0%から18.0%です。
コンビニやATMでいつでもキャッシングでき、逆に追加返済もできます。
入金手数料は無料です。
返済期間は1ヵ月から159ヵ月です。
貸付の利率は6.0%から18.0%です。
遅延損害金率は18.0%とされています。

オリックスVIPローンカードBUSINESS

利用条件者は、20歳から69歳までの業歴1年以上の個人事業主の方か法人の方です。
ご契約枠は、
「500万円」「400万円」「300万円」「200万円」「100万円」「50万円」
の6コースから選べます。
利率は6.0%から17.8%です。
遅延損害金は19.9%です。
返済期間はリボルビング払いを利用すると、最長10年2ヶ月、122回払いが可能です。

事業者向け 不動産担保ローン(出光クレジット)

全国に対応しているローンです。法人と満20歳以上70歳以下、完済時85歳以下の個人事業者の方が利用できます。
融資金額は100万円から5,000万円です。
利率は3.0%から9.8%となっています。
遅延損害金は年率14.6%です。
返済期間は3年から15年。支払回数で言うと、36回から180回まで可能です。
自動引き落としの形で支払われます。
このローンの特徴は抵当権設定があることです。代表者か代表者の親族が所有する不動産、もしくは法人の役員が所有する不動産に、保証会社を抵当権者とする抵当権を設定しなければいけません。
事務手数料として、融資金額の2.0%+消費税、印紙代、登記費用、振込手数料がかかります。
また、中途完済する際には契約から3年経過後は無料ですが、その前だと手数料が返済元金の3.0%かかります。

事業ローン専門業者

公的機関、銀行、信用金庫から新たに借りられない場合にはまず事業資金貸付の専門業者からの借り入れを考えましょう。闇金まがいの小売りの業者など危険なところもあるので注意する必要があります。
ここではお勧めの事業ローン(ビジネスローン業者)を紹介しておきましょう。

アイフルビジネスファイナンス株式会社

三井住友信託銀行とアイフルの共同出資で設立された貸金業者ですので安心です。新規借り入れは500万円までですが、最高融資限度額は1,000万円と極度型カードローンタイプの事業ローンとしては大きいです。

実質年率は3.10%~18.0%となっていてノンバンクとしては最低金利が低く、上限金利は一般的な利息です。担保や保証人が原則不要で、ネットからスピード診断できます。

公式サイトはこちら

ビジネスパートナー・ビジネスローン

中小企業、個人事業者向けの少額の資金調達ができるビジネスローンです。少額と言っても最高限度額は500万円までですので十分頼りになるでしょう。審査が早く最短翌日融資も可能です。

ローンカードで必要なだけコンビニのATMからもキャッシングできるのでとても便利です。利息もノンバンクとしては一般的な9.98%~18.0%とです。

株式会社日本保証のビジネスローンエール500

1970年設立の東証二部上場のJトラスト(株)のグループ会社でもぐりの貸金業者ではありませんので安心です。利息は、年9.8~年18.0%、最大限度額は500万円と上記2社とそん色ない条件です。

ただし限度額内をいつでも好きなだけ引き出せる極度型カードローンタイプのものではありません。契約金額をそのまま融資するタイプですので、審査時間もそれなりに必要ですので、翌日融資などは期待できません、急いでいる方向けではありません。

その他の資金調達方法

助成金を活用
少人数私募債の発行
ファクタリング
個人消費用のカードローン

助成金・補助金の活用

意外と助成金・補助金というのはたくさん存在します。色々な政策の変化で出てくるので、事業主が存在を知らない助成金もたくさんあったりします。

助成金は融資とは違った条件が必要になりますが、融資と違って条件を満たせばもらうるものなので、返済する必要がありません。

資金調達とは性質の違うものですが、実質上資金調達になります。結果的に事業ローン組むよりずっといいわけです。

少人数私募債の発行

資金をだしてもいいという縁故者がいれば、社債のような形で資金を調達する方法があります。これは公募ではないので引き受け手がいれば、公募の社債など簡単な資金調達になります。
株式会社であれば、取締役会の決定だけで発行することができます。詳しくは少人数私募債の記事をご覧ください。

ファクタリング

融資ではありませんが、最短翌日、また自社の信用が低くても資金を調達できます。銀行の追加融資を断られてしまった場合などに活用できます。

負債にならないの信用情報の低下もありません。ただしファクタリング<専門業者は早く資金調達できますが、手数料は結構かかります。

消費者向けカードローン

消費者向けのカードローンでの資金調達はできるでしょうか?ノンバンクのカードローンは、個人事業主の場合事業資金としての利用も認めてい所は多いです。しかし、事業資金として借りた場合でなければ総量規制がかかってきますので、借りられる金額は少なくなります。

銀行のカードローンの場合は総量規制はかかりませんが、事業性の資金として利用することができないところがほとんどです。事業資金は別途ビジネスローンという形で商品としているところもあります。

銀行のカードローンの利用方としては、従来の生活資金を事業資金に回して、生活資金か゜足りない場合にカードローンでキャッシングをするという使い方になると思います。

ノンバンクで借りている生活資金があれば金利を低くできますので、借換え用のカードローンとしても使うのもいいと思います。

結構この方法のために銀行のカードローンを作っている自営業の方は多いのです。銀行のカードローンを生活費のために作ったおくといざという時に助かるはずです。ピンチになってから作るのは困難ですし、持っていて使わないだけであればコストもかかりませんので作っておいて損は無いでしょう。

事業資金について

融資の担保としての個人保証をなくす改正案

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