借金は一本化して返済していくのが良いのは事実です。
ただしデメリットがないというわけではありません。
同じ平均金利で一本化できず、金利が上がってしまい、トータルで支払しなければならない金額が増えることです。
しかしそれでも、現時点で返済が困難な状況になっているのであれば、それでもメリットはあります。
返済期間が延びて、月々の返済額が減ることで、返済が可能になるのは、大きなメリットといえるでしょう。
借金一本化の返済体験例
実際に、複数の借入金を抱えていた人の例を挙げてみると、クレジットカードのキャッシングが30万円、
消費者金融のカードローンキャッシングが2社で50万円、銀行のカードローンが50万円、このほかに、
リボ払いにしている残債が60万円で、総計で190万円ほど。
この人の年収は約460万円でした。
すでに、総量規制以上の借金を抱えているので、ノンバンクからは追加で借りることはできませんし、今は自主規制が厳しい銀行でも借りるのは困難です。
唯一の方法として、追加で借りるのではなく、おまとめ専用ローンや借り換え専用ローンという
債務の分だけを対象とした融資であれば、法律上も可能になります。
借換えのための借入は総量規制の対象外なので、それを証明する手続きが必要にはなります。
この方は返済と生活にかかる費用を引くと、ほとんど現金が残らず、
とにかく余裕がのない苦しい生活状況になっていました。
各社への返済も返済日もまちまちで、自動引き落としになっていたために、
うっかり残高不足になりそうなことも度々起きていました。
つまり返済事故のリスクからいっても、債務をまとめて、一か所だけへの返済にして
返済日を1日だけにする方がいいことが明らかでした。
どうやって一本化するか考えた
それで、どうやって一本化するか考えた時に、銀行のカードローンでおまとめ専用ローンというのを見つけました。
目的の定めのない限度額までならば、何度でも借りられるカードローンよりも金利は高いものでしたが、
ノンバンクのカードローンよりは、少し金利が低かったので、まずはそこに申し込みました。
年収の4割を超えた債務でしたが、返済を滞ったことが一度もなかったので、
すんなりと審査に通り、一本化することができました。
もし返済を滞っていたりしたら、審査には通らなかったでしょうから、
その前に一本化することに気づき、対応できたことがとてもよかったと思います。
そこを超えてしまうと、もうかなり厳しい状況になってしまっていたでしょう。
今は、銀行のカードローンでも基本的には年収の3分の1以下でないと難しいです。
ただし、年収自体が平均年収以上であれば、年収の半分ぐらいまでならば、おまとめ専用ローンであれば、
借り換え目的ならば、総量規制には当たらないので、融資してくれるところもあると思います。
もちろん他の条件も重要になってきます。
総量規制には含まれない住宅ローン、自動車ローンも審査の対象になりますし、
そのほかにも住まいが持ち家かどうか、親と同居かどうか、
家族に他の給与収入者がいるかなどの世帯としての収入についても審査の評価に反映されます。
この方の場合、年収400万を超えていて、返済の遅延などがなく、住宅ローンなども一切なく、
親の持家に同居という条件だったので、銀行のおまとめ専用ローンの審査が問題なく通ったということでしょう。
審査に通っても、債務の返済をしたことを証明しなければならないので、
おまとめローンとして、借り換えとして借りたお金で、他の債務を全部一括返済するので、
手元に現金は残りませんので、急に生活が楽になるような小手はありません。
ただこの方の場合、金利も少し下がり、月の返済額も少し下がりました。
借り入れ額が多い方が、金利は低くなるのが普通ですので、ちょっとずつ最高金利で借りていた場合、
一本化することで、金利も少し下がるというわけです。
そして返済期間は、新たな契約となるわけですから、すでに返済をしている債務より
期間が長くにることがおおいので、月々の返済額が減る可能性は高いのです。
この方の場合5千円ほどはらくになったそうです。
とにかく早く手を打つことが重要なので、複数の借り入れで、大変になっているのであれば、
早くまとめて返済する方向にもっていきましょう。
おまとめ専用ローン(借換え専用)の注意点
しつこいようですが、もう一度言っておきます。
おまとめ専用は新たな借金ではなく、返済のための借金なので、債務以上の融資を受けることはできません。
また債務の全部100%で審査が通るというわけでもないので注意してください。
また、同じような債務の割合でも。年収が200万円で90万円借りているとか、
300万円で150万円借りているとかだと、生活費自体どうしているの?
という疑問がわくような収入であれば、おまとめローンであっても借りることは困難でしょう。
またどこにも審査が通らなかった場合は、すでに借りているところに相談をして、リスケなどの相談をしてみるといいでしょう。
相談次第では、他のローンの分も借り入れておまとめにして、返済期間を延ばすなどして、月々の返済額を減らすようなこともできる可能性もあります。
既に貸している方にとっては、破産されて回収できなくなるのが一番怖いわけですから、返済が滞る前であれば、相談に応じてくれるはずです。
ただし、一度でも遅延などが有ってからでは信用が得られませんから厳しいでしょう。
そうなる前に早く相談するのが必要です。
また、銀行のおまとめローンがだめな場合は、すでに借りている消費者金融への相談という手もあります。
法律上の総量規制があるノンバンクでも、返済のための借入の場合は貸すことができるからです。
返済のための借入は、必ず一方的に借りるほうが有利な契約なら認められます。
ですから、金利の高い消費者金融でも、借換え目的で融資する場合は、
月々の返済額が少なくなるようなスケジュールで融資することはできるのです。
貸金業法に規定される「個人顧客の利益の保護に支障を生ずることがない契約等」は、
金利が低くならなくても、返済期間を延ばして、月々の返済額が減れば、借りる側に一方的に有利という判断になりますので、
だから金利が低くならなくても、月の返済金額が少しでも減るのであれば大丈夫です。
もちろんこれも信用度が重要ですから、遅延などが生じる前にやらないと困難です。
なんどもいいますが、返済が苦しくなったらとにかく早く相談するようにしましょう。
代表的なおまとめローン
おまとめローン商品にはどんなものがあるか、いくつか調べてみました。
スターワン乗り換えローン
東京スター銀行のおまとめローンです。
利息は年利12.0%と低く、最高1000万円までです。
自営業やパートアルバイトなどは利用できません。
今の金利が12.5%以下だと魅力がないですが、複数借りている場合、少額ずつでしょうから、
おそらく金利はもっと高くなっていると思います。
目安として、200万円の場合、月々29,275円になるので、返済額が3万円を超えているようなら
利用したほうが返済が楽になりますね。
プロミスおまとめローン
消費者金融のプロミスにもおまとめローンはあります。
金利は実質年率6.3%~17.8%の範囲です。
限度額が300万円までです。
銀行よりおそらく高い金利になってしまうと思いますが、銀行のおまとめローンでダメだった場合は
消費者金融のおまとめローンで一本化を検討するのもありだと思います。